ホ ン ト ウ の イ ヤ し は

イ ツ も ザ ン コ ク


- diary -




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 04/03.20 Sat.

私を動物に例えたら
エリマキトカゲに
似てるらしい。

「だって、目立つことが好きでしょ?」母が言った。


色々な動物をモチーフにした雑貨を集めた店で
エリマキトカゲの形をした
小さな置物が
あった。

手作業で彩色されたそれらは
一つ一つの表情が微妙に
異なっていて

「お前は、私に似ているの?」
問い掛けて、一番手前に居たその子の頭
そっとつまんで、優しく撫でた。


エリマキトカゲが襟巻きを広げるのは
命がけで、敵を威嚇して身を守るためで、
襟巻きだけで追い払えない敵に対しては、
襟巻きを広げたまま二本足で、逃げるらしい。

目立つことで、身を守る。
演劇部、生徒会役員、良い子、盛り上げ屋、面白い人、
目立つ私を案山子にすれば、ワタシに触れられることは無くて
要所要所で目立っておけば、寂しいワタシは紛らわされる。

使い方は違うけれど
お前と私は、似ているね。


6体ほど居たその置物を
一つずつ一つずつ手に取って
じっと眺めて、引っくり返して、
何度も何度も、耳を澄ませて

一番、変な顔をして、
一番、目つきの悪いお前が、
一番、愛想の無いお前は、
少し、私に似ているね。

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↑サイシン ↓カコ

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03/10.12 Sun.

私にとって最高、とまではいかなくてもササヤカな贅沢とは。


それは焼き林檎を作る事だ。

焼き林檎を作るということは、以外に時間がかかる。
オーブンで30分ちょい。鍋なら1時間くらい?

そして林檎というものは、わざわざ焼かなくても食べられる。
むしろナマの方が美味しいという意見も。

それを敢えて焼く。時間をかけて焼く。

火傷のリスクを負って焼く。そして食べる。


それをする時、あぁ、私って贅沢してるな、と思う。
今日みたいに二日連続で作っちゃった日なんか、
とてつもなく私が生きてるって事を実感する。

ちょっとヘコんだ時。忙しさにかまけちゃうような時。
急いでる自分に気づかず突っ走ってきて、ふと立ち止まったら
自分の息が切れてました、ってことに気づくような時。

私はいつも林檎を焼く。

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 03/10.14 Tue.

Lyrics & Composed by 駄菓子屋玩具と高枝切鋏

「ずっと/そばに/いるよ」 Singed by 田中勝己

ずっと/そばに/いるよ わがままな 星空に
だから/そばに/いるよ 真顔で 言えないけれど
ずっと/そばに/いるよ 複雑な 秋の風に
だから/そばに/いるよ 何もできないけれど

ずっと/そばに/いるよ 雨降る 月曜朝も
だから/そばに/いるよ もう二度と 離さない
ずっと/そばに/いるよ 黄昏に 明け暮れても
だから/そばに/いるよ このまま離れない

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 03/10.15 Wed.

先生といと親しげに話する
級友見し我 穏やかならず

「おはよう」のその一言を口の端に
えのぼさずして今日も黙りき

大勢のクラスメイトの側に居て
臆病な吾の 胸はぱさつき

かの友と目、合わさずして早三日。
共に走りし三年は何ぞ

他愛なくドラマの話題に興じては
真に言いたきことは言えずに

「良い人ね」言われるがため「良い人」を
演じ続けり、今日も明日も

当てられて 答えに詰まりし級友に
感ずる優越 えせきとめず

体育館 ネットを越えて見し空に
ふっとこのまま 溶け消えましかば

理科棟の非常階段登りたり
人目気にせず 空の見えれば

バドミントン 苦手な我の走りしは
ただ君がため。「好き」と聞きたし。

なにとなく むなしき心地。
長月は部活を引退せし月なれば

目を醒ます。暗き自室に我一人。
泣きたくなりてメイルを送る

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 03/10.17 Fri.

存在の理由が見たき夕暮れは
過去に貰いし文を取り出づ

城の堀 石垣登りて見下ろしつ
揺れる水面に想う生と死

六年ぶり どんぐりの間に落ちてゐる
旧い記憶を共に拾えり



てなわけで。
5、6年ぶりにどんぐりを拾いに行った。
もう大分長い間、どんぐりなんて拾ってなかったけど。

ちょっとボランティア活動の手伝いみたいなことをしてる
母に請われて行った。どんな活動かはめんどいからパス。

家の近所の雑木林とかはもう取り尽くしたっぽい。
だから車で10分、山の上の住宅地から町に下りて、
街の真ん中の自然公園に行った。

久しぶりだった。

幼稚園、あるいは小学校中学年くらいまでは何回か行ったかな。
ブランコもシーソーもジャングルジムもゴミ箱も無い、

敢えて言えば申し訳程度のベンチと
「あぶない by教育委員会」の立て札
蓮が沢山生えてる池
くらい。

何にも無くて、でも木と土とどんぐりだけは豊富にあるその
自然公園が
家から遠いから滅多に行けないその
自然公園が、
誰にも言ったことは無かったけど、小さい頃私は

とてつもなく好きだった。


やはりここにはたくさんどんぐりがあった。
それも、割れてないキレイなヤツ。

母さんをほっぽって、
「向こうにもっと沢山あるか探してくる」
半分ホントの半分ウソをついて
森の奥へ駆け出した。

あの場所がまだあるか
どうしても知りたくて。


なだらかな公園のちょっと奥に入ったら
ミニチュアの崖みたいに切り立った土が沢山あって

木の根が剥き出しになってたりして
素手で崖を登る時は必ずそこに捕まって

山腹に横穴が掘れたりして
そこにどんぐりなんかを貯め込んでみたりして

小さな身体で見下ろす崖下が
心ひそかにぞくぞくする眺めだったりして


その崖がもし
丸くなってたりしたら、どうしよう

どんな崖だったかも鮮やかにはもう
思い出せないけれど。



昔を懐かしむほどまだ年は取ってない
と、思う。でもとてつもなく



嬉しかった。



あの木の根っこがそのままの姿で
私に握られてくれたから。
今の今までカタチも覚えてなかったのに
その根を見た瞬間
それを握った幼い私の後姿まで
一緒に見えたような気がして

登ってみた 崖を 制服で 素手で
木の根に捕まって 登りきった

崖上から見下ろした
小径を
ちっぽけな満足感と
ちょっぴりの一体感で


地面をしっかり見据えて
歩く
ひたすら歩く

あの場所も、あの崖も、あの木も、あの道も

観るもの全てが懐かしい。


今ここにいるのはあの時の私じゃない。
今ここにいるのは今の私でしかない。

でもこの森があの時のまま
少なくとも限りなくあの時を留めたまま
ここにあるのが嬉しくて
たまらなかった。


腐植土一歩手前の
朽ち果てた木の葉と木の実と木の幹を踏みしめながら
ふと思う

もし私が長生きできて
夫も子どもも父も母も犬も猫も親友もお隣さんも
みんなみんなを看取ることができたなら

最後の一人になれたなら

私は一人で森に入って
土に還ってしまいたい。

燃やされもせず
埋められもせず
ただじっと
土と木と葉の上に
横たわり

アイスクリームがトーストに
溶けてくようにゆっくりと
ただゆっくりと
土と一緒になれたなら

それはとても素敵だと
思った。


私が拾ったのはこの中のほんの一握り。

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 03/10.18 Sat.

城公園の石垣の上
遠い堀を高く見下ろす

風に靡くセーラーの襟
落とす影の翼の如き

さざめく水面 見つめながら
あと半歩だけ、足を踏み出す

「ふわり」

水面に浮かぶ自分の姿
刹那想ってかぶりを振った。


てなわけで。テスト期間中は城公園の石垣の上で景色を見ながら
優雅にお弁当をつっついてみたり。食べた後は本を読んでみたり。
本を読んだ後は教室に戻って昼寝した後テスト勉強してみたり。
うーん、贅沢なる哉。

城公園に行って気づいたんですけど、何で観光客の皆さんは
わざわざ石垣の淵にまで行って下を見下ろすんでしょうね?
で、「こわーい」とか言ってる。不思議。

とか思った数分前には、実は自分も同じコトしてました。
ってオチ。高い所って不思議。

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 03/10.28 Tue.

誰と居ても

何かが埋まらない。

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 04/01.29 Thu.

私はカウンセラーになりたい。そう思っていた。小学生の頃から。

今日カウンセラーの先生に会った。父の知り合い。楽しい人。

笑顔が素敵。話が楽しい。明るい。話が上手い。

先生が一通り話した後、私が話し出した。打って変わって聞く体勢に
入った先生。これがカウンセリングの技術の一つ、傾聴というヤツか?
全面的に聞く、というカンジ。私のする他愛ない話にも全身全霊で耳を
傾けているカンジ。何だかくすぐったい。こんなつまらない事話してて
いいんだろうか?こんな真剣に聞いてもらってるのに。よくわかんない。

まだじっと聞いてる。全面的に聞いてる。これだけしっかり聞いて
くれてるんだから、しょーもない話でも別に構わないんじゃないか?
ちょっと開き直った。

1時間くらい話してた。しっかり聞いてくれてるってのが分かると、
何だか自分の事をもっと話したくなった。推薦受験に落ちた事を
話した。「それは辛かったね」「えぇ、ちょっと(苦笑)」。
本当はちょっとじゃないんだけど、何故かそう言った。

2時間くらい話した。何だかとても疲れた。いろいろ考えた。
私はカウンセラー向いてるのかな?
やっぱりよくわかんない。

何で疲れたんだろう。あんなに楽しい人なのに。
人と会うのって、疲れる。出会うのってエネルギーが要る。

「人と話すのが苦手な人はカウンセラーに向いてませんか?」
「苦手な範囲にもよるけど…私も人と話すのは苦手だしね。
 話すのが苦手っていうのは、自己嫌悪が原因っていうのもあるし。
 人間と話すのが苦手というよりは、人間が好きか、が問題かも。
 それに自分も人間の内だしね。」

自分を見せるのって、疲れる。エネルギーが要る。
他人を見るのも、きっと疲れるんだろう。大丈夫かな、私。

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 04/03.20 Sat.

私を動物に例えたら
エリマキトカゲに
似てるらしい。

「だって、目立つことが好きでしょ?」母が言った。


色々な動物をモチーフにした雑貨を集めた店で
エリマキトカゲの形をした
小さな置物が
あった。

手作業で彩色されたそれらは
一つ一つの表情が微妙に
異なっていて

「お前は、私に似ているの?」
問い掛けて、一番手前に居たその子の頭
そっとつまんで、優しく撫でた。


エリマキトカゲが襟巻きを広げるのは
命がけで、敵を威嚇して身を守るためで、
襟巻きだけで追い払えない敵に対しては、
襟巻きを広げたまま二本足で、逃げるらしい。

目立つことで、身を守る。
演劇部、生徒会役員、良い子、盛り上げ屋、面白い人、
目立つ私を案山子にすれば、ワタシに触れられることは無くて
要所要所で目立っておけば、寂しいワタシは紛らわされる。

使い方は違うけれど
お前と私は、似ているね。


6体ほど居たその置物を
一つずつ一つずつ手に取って
じっと眺めて、引っくり返して、
何度も何度も、耳を澄ませて

一番、変な顔をして、
一番、目つきの悪いお前が、
一番、愛想の無いお前は、
少し、私に似ているね。

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